近年テレワークの導入などにより会議用のビジネスツールが注目を集めています。Microsoft社が提供している「Teams」もオンラインで通話や会議が実施でき、ビジネスシーンにおいて便利な存在です。

本記事ではTeamsの中でも会議設定の機能に着目。すぐに会議を始めるケースと会議を予約するケースの会議設定方法をまとめました。あわせてTeamsで会議設定できないときの対処方法も解説します。

本番で慌てることのないよう、Teamsの使い方を理解しておきましょう。

    Teamsの会議設定に関する説明です

Teamsとは

「Teams」とはWeb会議用ツールのことで、正式名称を「Microsoft Teams」といいます。ツールの利用方法はWebブラウザまたはアプリから選択可能。スマホやパソコン、タブレットがあれば場所を問わず会議に参加できます。

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    まずはTeamsの概要について学んでいきましょう

音声やビデオを活用して会議できる

Teamsの主な会議手段は音声通話とビデオ通話の2パターンです。音声通話は文字通り音声だけで情報を共有する方式。電話のように意見交換でき、よりライトな会議ができます。

ビデオ通話はスマホやタブレットなどに映る相手の顔を見ながら話し合う方式の会議です。表情がわかることで相手の感情を汲み取りながら会議を進められます。

無料で利用できる

Teamsの基本的な機能は無料で使用できます。機能や使い方の把握に向けた使い方や、まれにWeb会議を開く程度の利用であれば無料版で問題ないでしょう。

<Teams無料版の主な機能>
・グループ会議は無制限で、60分まで
・会議への参加者は100人が限度
・1人につきクラウドストレージを5GB使用可能
・ファイルの共有とタスク化
・チャット数無制限
・会話の内容やチャットなどを暗号化し、データに変換

なお有料版では会議への最大参加者数やクラウドストレージの量などが増加。Teams会議の文字起こし機能が追加されるプランもあります。

画面共有に対応

Teamsでは画面共有機能を活用し、PDFなど同じ資料に目を通しながら会議を進行できます。実際に同じ空間に集まって会議をしているようなリアルさがあるため、会議の活性化につながりやすいでしょう。

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Outlookとの連携

Teamsは同じMicrosoftのメールアプリ「Outlook」と互換性があります。つまりTeamsで会議設定することで、Outlookでも同じ会議の情報確認が可能に。Outlookで設定された会議もTeamsに反映されます。

Teamsの会議を今すぐ開催する方法

これからすぐに会議を始めたいときは、予定表とチャネル、チャットの3パターンから選んで開催できます。

    Teamsでは会議をスタートするタイミングによって設定方法が異なります

Teamsの会議設定を予定表で行う

予定表を利用した会議設定は以下の通りです。

  1. Teams画面の左にある「予定表」を選択
  2. 右上の端にある「今すぐ会議」を選択

会議のスタート前にはタイトル付けやビデオ通話の有無などを選び、「今すぐ参加」を選択すれば会議開始です。

参加者の集め方は画面右上にある「ユーザー」下の欄に情報を入力・検索することとなります。ユーザー名もしくは電話番号を入れ、表示された一覧から対象ユーザーを選択しましょう。選択されたユーザーには呼び出しが送られます。

参加者を揃えるには会議のリンクをコピーして送信し、相手にリンクを選択してもらう方法もあります。リンクを利用する手順は「参加情報をコピー」を選び、該当者へのメッセージに貼り付けるだけで終了です。

Teamsの会議設定をチャネルで行う

チャネル会議の方法は以下の通りです。

  1. アプリ左側「Teams」を選択
  2. 表示されたリストから該当チャネルを選択
  3. 「投稿」タブ、右上の「(ビデオ動画のアイコン)の会議」の順に選択
  4. ドロップダウンメニュー内「今すぐミーティング」を選択
  5. タイトル付け、ビデオの有無を設定後に「今すぐ参加」を選択

会議にはチャネル内の全ユーザーが参加できます。参加者の集め方は、予定表から会議設定を行うケースと同じ手順です。

Teamsの会議設定をチャットで行う

チャット画面からの会議設定は手順が少なく、簡単に会議を開始できます。

  1. チャット画面にある「チャット」を選択
  2. チャットリストの「1対1」と「グループ」から会議の形式を選択

参加者の選択方法としては「新しいチャット」からユーザー名を入力する方法もあります。

参加者を集めるためには画面右上の「ビデオ通話」か「音声通話」アイコンをチェック。該当ユーザーを呼び出せます。

Teamsの会議予約の設定方法

Teamsでの会議を予約する方法は予定表とチャネル、チャットに加えてOutlookの4パターンがあります。出席者の人数に合わせて使い分けると便利です。

    事前に会議の日程が決まっているなら予約設定が便利です

Teamsの予定表から会議を予約する

  1. 「Teams」から「予定表」「新しい会議」を選択
  2. 会議のタイトル、日時などを指定
  3. 会議を繰り返し開催するときは「繰り返さない」ドロップダウンを選択、「毎日」「毎週」などから開催周期を選択
  4. 「必要な出席者を追加する」欄に名前を入力
  5. 設定の詳細を確認後「送信」を選択

Teamsのチャネルから会議を予約する

チャネルを利用した会議設定は、予定表から会議を予約する方法と途中までほとんど変わりません。

  1. 「予定表」から「新しい会議」を選択
  2. 会議のタイトル、日時などを指定
  3. 「チャネルを追加」欄から会議メンバーに該当するチャネルを選択
  4. 設定の詳細を確認後「送信」を選択

会議設定の後にチャネルを確認すると、予約設定した会議が表示されます。

Teamsのチャットから会議を予約する

  1. 会議を開きたいチャットグループを選択し、会話画面に移動
  2. 「新しいメッセージの入力」欄の下、カレンダーのアイコン「会議の予約」を選択
  3. 会議のタイトル、日時などを指定
  4. 会議の参加者にチャットのメンバーが表示されているか確認
  5. 新たに参加者を追加する場合は「+任意」欄に名前またはメールアドレスを入力
  6. 設定の詳細を確認後「送信」を選択

OutlookからTeamsの会議を予約する

OutlookからTeamsの会議設定をする方法は、アプリとWebブラウザで少々異なります。まずはOutlookアプリから会議設定する手順をみていきましょう。

【アプリ版】

1.「予定表」から「新しいTeams会議」を選択
2.タイトルを入力
3.メンバーを選択

メンバーの選択方法はアドレス帳に記載があるケースとないケース(外部ユーザー)で異なるので注意してください。

<アドレス帳に記載されているユーザー>
・「必須」を選んで開いた「アドレス帳」の中から参加者名を選択

<アドレス帳に記載されていないユーザー>
・参加予定者のメールアドレスを「必須出席者」の欄に直接入力

4.参加者を全員入力したら「OK」を選択
5.開始時刻と終了時刻を入力
6.「場所」欄の「Microsoft Teams会議」をチェック
7.事前連絡などがあれば本文に入力し、「送信」を選択

予約設定終了後にはOutlookとTeamsの予定表に会議の予定が連携され、参加者の元には会議のリンク付きメールが届きます。

Outlook

【Webブラウザ版】

  1. Outlookにサインイン
  2. 「予定表」から「新しいイベント」を選択、タイトルを入力
  3. 「出席者を招待します」欄に参加社のメールアドレスを入力
  4. 開始時刻と終了時刻を指定
  5. 「会議室または場所を検索します」欄にある「Teams会議」をオンにする

Teamsの会議を設定するときに便利な機能

Teamsには会議設定を行うにあたって、知っておきたい機能がいくつかあります。

    覚えておくとTeamsの会議設定をする上で役に立つ機能です

外部ユーザーの招待

Teamsを利用していない外部ユーザーに参加してもらうには、名前かメールアドレスを把握しておく必要があります。入力する場所はTeamsの使い方によって異なるので注意してください。

<予定表、チャネルの場合>
・「他のユーザーを招待」欄、名前またはメールアドレスを入力し対象人物を選択
<チャット(すぐに始める)の場合>
・「新しいチャット」を選択、名前を入力し対象人物を選択
<チャット(予約)の場合>
・「+任意」を選択、名前またはメールアドレスを入力し対象人物を選択

共同開催者の追加

Teamsでは会議の管理に携われる共同開催者を追加選定できます。共同開催者に追加できるのは最大10人で、参加者以外の選定は不可能です。

  1. 「会議」から「編集」を選択
  2. 「会議オプション」、次いで「その他のオプション」を選択
  3. 「会議オプション」にある「共同開催者を選択します」のドロップダウンメニューから追加したい人を選択
  4. 選定終了後「保存」を選択

チャネル会議への変更

「新しい会議」選択後、「チャネルを追加」の欄にチャネル名を入力してください。なお会議招待後のチャネル編集・追加は不可能です。

オプションの表示

PC使用時の場合に会議の詳細などオプションメニューを確認するには、「予定表」にある「イベント」を右クリックします。キャンセル済みの会議の削除や会議に招待した相手からの返事などが確認できますよ。

Teamsでの会議が行われる際に表示されるのが「オンラインで参加」「参加者とチャットする」の2項目です。予約していた会議開始5分前に加わる「参加」を選択すると、カメラとマイクの動作設定ができます。会議の重複時は「参加」が表示されないので、「オンラインで参加」を選んでください。

Teamsの会議に参加するには

Teamsで開催される会議には予定表とWebブラウザから参加できます。状況に合わせて使い分けてください。

    Teamsで開かれる会議への参加方法も学んでおきましょう

予定表から参加

Teamsのアプリを利用している人は予定表から参加してみましょう。

  1. Teamsアプリから「予定表」を選択
  2. 「会議に参加する」もしくは開始済みの会議を選択
  3. カメラとマイクの動作設定後「今すぐ参加」を選択

表示方法を変更するには、カメラ設定の段階で「背景フィルター」から「カスタム」や「ぼかす」を選んでみてください。

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メールから参加

Teamsのアプリを使用していない人はWebブラウザからの参加となります。方法は会議参加者から送信されたメールを開き、「クリックして、会議に参加する」を選択。ダイヤルイン番号および会議IDを利用すれば電話でも参加できます。

画面に名前を入力したらカメラとマイクを設定して「今すぐ参加」を選択。即座に参加できるかロビーで待機するか、会議の設定次第で決まります。

Teamsで会議設定ができないときの対処方法

会議を開催するにあたり、ときには何らかの原因で会議設定ができないケースも。思わぬアクシデントに慌てぬよう、いくつか対処方法をみておきましょう。

    会議設定できないときの解決策をお伝えします

無料版から有料版への移行

Teamsには有料版のみ利用可能な機能があります。気になる機能があるなら有料版へ移行するといいでしょう。

<有料版のみ利用できる主な機能>
・会議の開催時間が最大24時間
・会議の録音と録画
・会議の参加者が最大300人
・ファイルストレージの容量が上限1TB
・電話とWebのサポート

自動のトラブルシューティングを実行

Outlookから「新しいTeams会議」を選択してもTeams会議アドインが見つからないときは、トラブルシューティングが有効な可能性があります。OSがWindows10なら、Microsoft公式サイトの「Outlookが見つからない場合のTeamsアドイン」から「開く」を選んでみてください。

公式サイトで対処できなければ、Microsoft公式サイトの「Microsoftサポート/回復アシスタント」が有効です。ソフトをダウンロードし、修正対策を実施しましょう。

再起動

トラブルシューティングで対処できない問題でも、各アプリを再起動することで解決できるケースがあります。まずはTeamsからサインアウトして再起動しましょう。Outlookも閉じて、同様に再起動します。タスクバーの検索欄にTeamsとOutlookを入力すると一覧に表示されるので、探してみてください。

Outlookのアドインを確認

再起動後も状況が好転しないなら、Outlookのアドインが無効である可能性があります。

  1. Outlookを起動後、「ファイル」から「オプション」を選択
  2. 「Outlookのオプション」を選択し、「アドイン」を選択
  3. 「アクティブアプリケーションアドイン」の中から「Microsoft Office向けMicrosoft Teams会議アドイン」の表示を見つける
  4. 「無効なアプリケーションアドイン」に「Microsoft Teams会議アドイン」が表示されていたら、「管理」から「COMアドイン」を選択
  5. 「移動…」の選択後に「Microsoft Office向け Microsoft Teams会議アドイン」を探し、チェックボックスを選択
  6. 表示されるダイアログボックスで「OK」を選択
  7. Outlookを閉じ、再起動

Teamsの会議設定方法を覚えれば会議の準備がスムーズに

Teamsでは画面を共有しながら、一人または複数の相手とオンライン上で会話ができます。会議設定は予定表やチャネルに加え、outlookからの予約設定にも対応しています。会議設定すればメンバー以外のユーザーも会議に参加できるなど、便利な機能も豊富です。

ただし無料版と有料版では使用できる機能が異なるため、会議設定できないときは機能の違いをチェックしてみてください。自動のトラブルシューティングや再起動も有効な手段のひとつです。